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国庫に入る“おひとりさまの財産”は年間400億円!

4月16日付日本経済新聞朝刊に「国の『相続』10年で2.5倍」「遺産の国庫納付年400億円」という記事が掲載された。

 遺産の引き取り手がいないため国庫に入る金額が年間400億円もあるというものだが、何とももったいない話だ。

 以前、このコーナーでは2度ほど、国有財産となった相続の事例を紹介した。

祖父母と親の財産を背負わされる「少子化時代の孫」

生きた証しがすべてなくなる“相続人不在”の無常

 全く身寄りがいない「天涯孤独」の事例ではない。ただ、法律で定める相続人がいないだけなのだ。


相続人不在財産の処分は裁判所が管理

 法律で定める相続人とは、父母、祖父母、配偶者、子、兄弟姉妹とその代襲相続人までだ。普段顔を合わせていても、いとこは相続人ではない。

 改めて考えると、少子高齢社会では、相続人がいない「おひとりさま」の高齢者や若者が多く存在する。その状況を浮き彫りにする事例の一つと言えるだろう。

 相続人がいない場合や相続人全員が相続放棄をすると、相続財産の行き先がなくなる。そこで、管轄の裁判所が相続財産管理人を選任することになる。

 相続財産管理人の選任数は2004年が1万330人、14年は1万8447人だ。この10年で1.8倍。国庫に納められた個人の財産も、05年の168億円から15年は420億円と、2.5倍になった。

 統計数字は、最高裁判所が出している司法統計年報に「相続人不存在による国庫帰属」の項目で示されている。行き先のなくなった個人財産は、最終的に国の一般会計に組み込まれるのだ。

東京・霞ヶ関にある財務省の建物
東京・霞ヶ関にある財務省の建物

未相続状態で放置される財産も増加

 これらの財産は相続財産管理人が調査をして確認されたもので、不動産のように確認できる財産は、換金して国庫に納められるが、誰も気が付かないまま、未相続の状態で放置されている現預貯金等も相当あるともみられている。

 マイナンバー制度導入で、いずれ未相続財産の確認作業が容易になると思うが、それはまだ先のこと。何よりも大事なことは、おひとりさまであるなら、自分の財産の行き先を自分でしっかり決めておくことだ。

 友人や知人、活動を応援している団体、自分が暮らしている自治体などに遺贈したいなら、その旨を正式の遺言書に書いておけばよい。もちろん、国庫納付でお国に役立ててもらうのも一つの考え方だ。

 自分が世に残したものをどうするか、人生最後の意思表示をしよう。

(下記サイトより)

https://mainichi.jp/premier/business/articles/20170421/biz/00m/010/003000c

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