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韓国にも「お一人様ブーム」

 今年9月から10月にかけて韓国のケーブルテレビ局、tvNで放映された人気ドラマ「ひとり酒男女(原題)」。日本でも今月から衛星放送のMnetで、同じタイトルでの放送が決まっている話題作だ。

 

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  • 一人で過ごす男女を描き、話題になっている「ひとり酒男女(原題)」(c)CJ E&M Corporation,all rights reserved.
    一人で過ごす男女を描き、話題になっている「ひとり酒男女(原題)」(c)CJ E&M Corporation,all rights reserved.

 描かれるのは、一人でお酒を飲み、ご飯を食べるという、韓国社会の新しい文化や就職難などの社会問題。20~30代は、絶望的な状況を生き、人生の希望を含めあらゆることを放棄する若者が多く、流行語的にN放世代と言われるが、「ひとり酒男女」は彼らの心情を代弁していると、大人気となった。ヒットを追い風に、シーズン2の制作も予定されている。

 このドラマのタイトルでもある「ひとり酒」のように、2016年、韓国では「一人で何かをすること」がブームとなった。日本では当たり前の「お一人様文化」。しかし、筆者のように実際に韓国に住んだことのある者なら分かるだろうが、「一人で何かをする」ということがプレッシャーに感じるほど、韓国では人々が互いに強い関心を持っている。たいていのことは、必ず誰かと一緒にすることが普通だ。だからこそ、こうしたお一人様ブームの到来が、不思議なことと受け止められ、予想以上に大きな話題になっているのだろう。

 結婚しないシングル族も増加傾向にある。最新の韓国政府の統計によると、1人世帯が全世帯の27%を占め、最も多い世帯形態になったという。こういった社会環境の変化によって、未婚の20代の若者たちに、あれこれ気を使わないといけない人間関係から抜け出し、一人だけの時間を楽しみたいという人が増えたのは、むしろ必然的な流れだったのかもしれない。

 2016年が激動の年となった韓国。公務員やメディアを対象とした接待が法律的に制限され、崔順実被告の国政介入問題は国内に様々な波紋を投げかけた。何を信じて生きていけば良いのかわからない社会に対して、自分だけを信じて生きるしかないという危機感の表れが、お一人様ブームなのではないだろうか。

 あり得なかったことが、あり得る時代になってきた。韓中関係の悪化で、中国シフトの流れが、再び日本に向くのでは、とみられる2017年の韓流シーン。果たして来年は、どのようなムーブメントが日本を巻き込みながら起こるのだろうか。

 (韓国大衆文化ジャーナリスト)

(下記サイトより)

http://www.yomiuri.co.jp/entame/ichiran/20161205-OYT8T50119.html

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